続・彼女が愛した温もり



『しかし、私もついにおばあちゃんねー』

車を運転するママが嬉しそうに言った。


良かったね‥
みんな喜んでくれてるよ。
お腹に触れて目を閉じた。


私には選択肢なんて一つしかない。

産む。ただそれだけ。


さっきママが言った。

『好きな人と愛し愛されるのは奇跡
そして二人の愛の結晶が出来るのは
もっと奇跡なのよ』と。


若いママだけど、頑張るから‥私‥

だから、ちゃんと伝えなきゃいけない人がいる。

少しの不安を抱えながら
震えた手でメールを打った。

『会いたい。大切な話があるの、今マンション向かってる』

少し遅れて返ってきた返事は
『分かった、いま帰る』
真っ昼間にお仕事早退させてごめんね‥