「ふっ……、ざけんな!」
金髪のふざけた解答に、さすがに──というか、やっぱりクソガキはキレた。
空いてる方の拳を金髪の顔に放って、だけど至近距離での拳は簡単に空を切る。
「わふっ、こえー。こえー」
語尾に笑いを表す“w”マークが付きそうな程、金髪の口調は軽い。
そのまま握っていた腕を解放すると、軽くクソガキのバランスを崩して笑った。
その軽快さに、興味本意で見ていた野次馬から歓声──とも言えない大きさだけど、まあそんな物が上がる。
つか、見ていたなら助けなさいって、ホント。いや、お婆ちゃんをさ。
「てっ……、め!!」
「いやぁ、若さだのぅ。熱くなっちゃって」
バランスを崩されながら金髪を睨むクソガキ。
それを余裕で流す金髪は、いつの間にかアタシとクソガキの間を遮るように立ち位置を変えていた。
「ナンパは止めんよ。オトコノコだし、こんな美人ならしゃーない」
チラリとこちらを流し見ながらも、金髪はクソガキからの拳は軽くいなす。
……っていうか、こいつ勘違いしてない?
別にナンパされてた訳じゃないんだけど。
「……ねえ」
「けどな、フラレたからって暴力はいかんよ。男の核を下げるぜぇ?」
ちょっとばかり口を挟もうとして、金髪の台詞が被る。
「うっせ! 元はと言えばこのクソ女が!!」
「それとな」
吠えながら、三度振るわれたガキの拳。
それを今度はがっちりと捕まえる。
そのまま金髪はガキを引き寄せて、いつもの顔で呟いた。
「仏の顔も三度ってな。これ以上は俺様も手を出すにょろよ?」
「……っ!?」
途端、今までいきり立っていたクソガキの顔が引きつった。
それもまあ、無理ないかな、とも思う。
クソガキは何て言うか、『不良学生に毛が生えた』ってレベル。
対して金髪は………、うん。前述の風貌通り、所謂『真性のチンピラ』って感じなのよ。
チンピラ……。あー……、下手するともっと悪いかも。
つまりね、不良っぽさの格が違うのよ。
興奮してて気付いてなかったソレに、クソガキは今更気付いたってことなんだろう。
金髪のふざけた解答に、さすがに──というか、やっぱりクソガキはキレた。
空いてる方の拳を金髪の顔に放って、だけど至近距離での拳は簡単に空を切る。
「わふっ、こえー。こえー」
語尾に笑いを表す“w”マークが付きそうな程、金髪の口調は軽い。
そのまま握っていた腕を解放すると、軽くクソガキのバランスを崩して笑った。
その軽快さに、興味本意で見ていた野次馬から歓声──とも言えない大きさだけど、まあそんな物が上がる。
つか、見ていたなら助けなさいって、ホント。いや、お婆ちゃんをさ。
「てっ……、め!!」
「いやぁ、若さだのぅ。熱くなっちゃって」
バランスを崩されながら金髪を睨むクソガキ。
それを余裕で流す金髪は、いつの間にかアタシとクソガキの間を遮るように立ち位置を変えていた。
「ナンパは止めんよ。オトコノコだし、こんな美人ならしゃーない」
チラリとこちらを流し見ながらも、金髪はクソガキからの拳は軽くいなす。
……っていうか、こいつ勘違いしてない?
別にナンパされてた訳じゃないんだけど。
「……ねえ」
「けどな、フラレたからって暴力はいかんよ。男の核を下げるぜぇ?」
ちょっとばかり口を挟もうとして、金髪の台詞が被る。
「うっせ! 元はと言えばこのクソ女が!!」
「それとな」
吠えながら、三度振るわれたガキの拳。
それを今度はがっちりと捕まえる。
そのまま金髪はガキを引き寄せて、いつもの顔で呟いた。
「仏の顔も三度ってな。これ以上は俺様も手を出すにょろよ?」
「……っ!?」
途端、今までいきり立っていたクソガキの顔が引きつった。
それもまあ、無理ないかな、とも思う。
クソガキは何て言うか、『不良学生に毛が生えた』ってレベル。
対して金髪は………、うん。前述の風貌通り、所謂『真性のチンピラ』って感じなのよ。
チンピラ……。あー……、下手するともっと悪いかも。
つまりね、不良っぽさの格が違うのよ。
興奮してて気付いてなかったソレに、クソガキは今更気付いたってことなんだろう。
