今、あたしと澄(とおる)はもう中三になって受験を迎えている受験生である。 ちなみに、あたしの名前は恋(れん)ちょっと意地っ張りなところがある・・・・・


「れん、早くしろ!」

「わ、わかってるよ。」

「お母さん、いってきまーす」

「気を付けてよ。」

「れーん、おせーよ!」


「はいはい、わるぅございました。」


今でも、十年前の事を覚えてる。最近では凄く元気で病気など嘘のようだけど・・・やっぱ、心配になる。
(18才かぁ〜後三、四年ってこと?)

そう思うと、ついつい涙が出てきて。


「おい、なにぼーとしてんだよ?」


「ううん。」


「これ。」


「ハンカチ・・・」


「涙を拭けよ。お前の泣いてる顔みたくないんだよ」

「とおる・・・」


澄も自分の病気に多少気付いているようで、でも弱気になったところを一度も見せなかった。


「きゃー、澄くんだぁ」

「とおる、相変わらずモテモテだね!」

「冗談言うな!」

そう言ってあたしが靴箱を開けた瞬間中から大量のラブレターが・・・・

「お前もひとのこと言える立場じゃねぇーだろ?」

とおるのかわいい笑顔を見ると何も言い返せなくなる。



「おはよう〜♪」

この人はあたしの心友の夏娜。すごく優しい子で金持ちのお嬢様。

「おっ、おはよう!」


「ねぇーれん、前から気になったんだけど・・・澄くんとはどんな関係?」


「何で?いきなり、ただの幼馴染みだよ。」

「それだけじゃないわよね?」


「ど、どういう意味?」


「ただの幼馴染みではないよね、だって澄くんのことをとおるって呼ぶのはれんとあのひとだけだもん。」



「ふ〜ん。」
(ちょっとまって、あの人って・・・・)


「あの人って?」



「知らなかったの?B組の菜苧ちゃんよ。」

「ナオ?」