パズルを作りながら、思う。



……まだ、傷見る勇気が無いのかな。



バスルームには鏡がある。



せっかく笑顔だったのに、また悲しい顔に戻ってしまうんじゃないかと。



……パズルが完成すれば笑顔になるよね。



ケーキもあるし。




黙々とパズル制作に打ち込んだ。






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「上がったよ」



静かな世界で集中していた僕に届いた、控えめな声。



集中していてどれくらい経ったか分からなかったけれど


さっき入っていったと思っていた岡本さんはもうあがって来たみたい。