本当に岡本さんが?



僕の行動を、ずっとそんな風に思っていたの?



胸が、締め付けられるような感覚に陥る。



「そんな事ない。責任になるとか、そんな事で心配してた訳じゃ……。
それに、朝夕以外にも様子見に行ってますよ?岡本さんに気付かれないように。
この前やっと歩いてくれて、中庭で3人で話していたでしょう?」



ハッと見開かれるあさみちゃんの目。



「……好きだからじゃ、ないんですか?」



控えめに発言した椿ちゃん。




「確かに、ずっと僕が治してあげたら…なんて思ってました。
でも、好きとかどうとか聞かれても……」



何と言えば良いのか困る。




「……高橋君はまだ気付いてないのかもね」




カタンと皿の上にフォークを置いた音がして、今まで黙って聞いていた清水先生が言った。




「別に気にしなくても良いよ、患者と医者の恋はいけない……なんて言わないよ」



ニコニコ笑う清水先生。



「や、先生。僕はそんな風に……」


「僕はずっと前から高橋君は心ちゃんの事が大切な存在なんじゃないかと思っていたけどね。ね?」


同意を求めた2人がコクコクと小刻みに頷く。