後ろの岡本さんの気配に合わせて歩調を緩めながら歩いて院内の目的の場所へと目指す。



すると、ふわっといきなり風が動いて左下に視線を動かすと隣に岡本さんが並んだ。



「……どこ行くの?」



歩きながら不思議そうに僕を見上げて聞く岡本さん。



部屋へ戻されるとでも思っているのだろうか?



心配しなくても着いてくれば分かりますよ。



「……」




少し意地悪。



いつもの岡本さんの真似。




聞こえてるけど、敢えて聞こえていないふりをして答えない。



いつも僕が答えてもらえないから、少しでもどこに行くか分からずに付いていく気持ちを味わってもらおうかなーって。




……院内に入っても一度外に出てしまったことで冷えた体はなかなか温まらない。



売店で何か暖かい飲み物でも買ってからゆっくり話そうか。




「はい、座って」



僕が買ってる間、少し近くの長椅子で待ってもらおうとに座るよう促す。



すると岡本さんはあからさまに嫌そうな顔をして僕を見た。