甘い甘いキスをお姫様に




廊下にいた子達は一目散に逃げていた。






あたしと、奈美は固まったままだった。


あたしから少しだけ見える拓斗は目を瞑っていた。




『…た、拓斗…涼…?』



涼も何も抵抗しないでジッとしている。




ピクッ―――。




やっと拓斗が動いて、目を開いた。


『あ、あのー…。』


あたしは恐る恐る話かけた。


すると、拓斗は涼から顔を離して廊下を見た。


「いなくなったみたいだな!」


そして、ニコッと笑った。



「ん?どした?」


拓斗は固まっているあたし達を見て首を傾げた。


『どどど…どうしたって!!な、なんで??』

やっと声が出たが、噛みまくった。




「どうしたって…何が??」

『何って!!さっきの・・・キキ、キス!!』






いきなり涼が振り向いた。