甘い甘いキスをお姫様に





拓斗といろいろ話していたら、若い男の先生が入ってきた。





「はーい。初めましてー。安部 剛(あべ たけし)です。教科は数学ー。よろしくー。はい。」

先生はパラパラと名簿を開いた。





「羽月羽月!!あの担任かなり適当じゃね?」

『ぷっ!!うちも思ったー!!』

「しかも、頭にガム付いてるし!!!」

『え?ぶッ!!!!本当だ!』


あたし達は先生にバレないように、机にうつ伏せになりながら笑った。

先生は頭をかきながら「あぁー。」とか言っていた。




「はい。じゃー、体育館に移動しろー。」


「『ぷー!!』」



あたしと拓斗はまだ笑っていた。





そんなに爆笑する事じゃないのに、拓斗といると何故かなんでも面白かった。




「おい。バカ2人。」





2人で着く英にうつ伏せで笑っていると、頭の上から声が降って来た。





あたしはお腹を押さえながら顔を上げた。

そこにいたのは、呆れ顔の涼と奈美が立っていた。


いつの間にか教室には誰もいなくなっていた。
廊下には、数人の女の子が顔を赤く染めてあたし達の方を見ていた。