甘い甘いキスをお姫様に



「ん?違うよ。駅で会ったから一緒に来ただけ!」

「ふ~ん。一緒に…ねぇ。」


男の人が意味深にあたしを見て笑った。




な…なに、この人。

なんか怖いんですけどー・・・!!





「羽月、コイツは俺の親友の榊原 涼(さかきばら りょう)。」


『ど、どーも。姫宮羽月です。』


「どーも。」




怖いけど、かっこいい!!

スラッとした顔立ちに、茶色に近い目。

王子様って感じだぁ。





「だよな。こんなブスチビが拓斗の彼女なはずねぇーよな。」



ピクッ―――。



ブス?チビ?


「しかもかなりの童顔じゃん。」



童顔?




あたしの中の何かがキレた。