「俺も好きだよ。星も、星を見る麻乃も」

星を見たままそんな恥ずかしいセリフをさらりと口にする健哉。

でも、健哉が言うとなぜかキレイに聞こえる。

爽やか系だから?

健哉はカッコイイとゆーよりは、キレイとか爽やかとかナチュラルとか、そんな言葉がピッタリな感じ。

ボーッと横顔を見ていたら、突然繋いだ手に力がこもった。

なに?

どうしたの?

繋がれた手に視線を変えた瞬間…

急に方向を変えて走り出した。


「ちょっ…健哉?」

ぐんぐん引っ張られて気づけば人通りのない路地裏。

息が上がってうまく呼吸出来ない。

「…っ…はぁ…健哉?…どう…したの?」

手を繋いだまま、息を整えながら健哉を見上げた。

でも…

何も言わない。

「ねぇ…健っ…ンッ」

振り向いた健哉に塞がれた唇。

何度も角度を変えて深くをついてくる。

いつの間にか私はコンクリートの壁と健哉の間。

「…ん…っ…ちょッ…」

一向に自由にならない唇。

もう、諦めて抵抗するのをやめた。