私もうとうとと再び眠りについた。


どのくらい時間が経ったんだろう。


玄関のドアをどんどんと叩く音に驚いて飛び起きた。


誰?宅配?


猛をベッドに残して、ドアの鍵を開けた。


何で開けちゃったんだろうね。


ドアが開いてそこに立つ人物の顔を見た途端、青ざめていくのが分かった。


「…絵里香…」


私はただ茫然と立ち尽くす。


頭の中が真っ白だ。


「ちょっと、麻乃聞いてよ。猛ったらヒドイんだよ。自分で今日の約束取り付けたのに、すっぽかすの。信じられる?」


一気にまくし立てる絵里香に、何も言えずに突っ立てると…

「…どうかした?そういえば、麻乃に言いたい事あったんだ。」


ギクッ…として冷や汗を背中に感じた。


「麻乃、最近全然連絡くれないし、連絡しても忙しいばっかりだしさ。心配してたんだよー?」


あ、それね。

ビックリした。


って、それどころじゃないよ。


絵里香に気付かれないうちに、何とかして帰ってもらわなきゃ。



なのに…