まだ眠ってる猛を起こさないように、そっとベッドを抜け出した。

あー、ヤバい。

昨日飲み過ぎたせいで、喉カラカラだし。

部屋着のままリビングに行って冷蔵庫を開けた。


ペットボトルの水をグラスに注いで一気飲み。


「…ふぅーっ、」

「あー、俺にもちょうだい」

振り向くと、欠伸をしながら虚ろな瞳の猛が立ってる。


ドキッ…


心臓が微かに跳ねた。

ちょっと…なに…その色気。


シャツのボタンは四番目くらいまで開いてて、筋肉質なたくましい胸元が見えた。

健哉より…ガッチリしてるかも…。

夕べ、あの胸に抱きしめられて眠ったんだよね…


なんか…ヤバすぎ。


目のやり場に困るし。


「…?麻乃?」


硬直してる私に、不思議そうな顔をしながら声をかける。


あ…


「えっ?あぁ、み…水ね、水…」


あーもう、噛むな…私のバカ。


緊張してんのバレバレじゃないのよ。