意地悪王子と天然彼女




『本当…もう…大丈夫ですから…』


そういうと先輩は静かに頭を上げた。


「ていうか本当に美亜に何もしてないんだろうな?」


腕組をしながら近付いて来る。


「してないよ…あっ!」


先輩は思い出したように声を上げた。


「おい!何したんだ?」


“あっ”と声を上げた先輩に睨みつける海。


「一回……キスしたかもしれない…」


気まずそうに言う先輩。


「て…めぇ!!」


今度こそ海が殴りかかろうとした時あたしが間に入った。


『もう大丈夫。落ち付いて…』


海をなだめようとしたが…


「俺が大丈夫じゃねぇ!」


そ、そんなぁ……。


『もう許してあげてよ…』


「何で許さなくちゃならねぇんだ!!」


怒りがMax状態の海。