さぁ、跪いて快楽を乞え!

「えっ? あ、うん……よろしく」

「はい」

重そうな扉を開き消えていく寿の背中を見送ってから、ナイトテーブルの上のお茶をコップに注ぎ、一気に飲み干す。そして抱き枕と見つめあい、考える。

と……寿が優しい……風邪だから……か? なんかいつも辛辣(シンラツ)な言葉しか吐かない寿が優しいと違和感が。

いや、でもこれが主人に対する本当の態度なんだよな! うん!

と、俺はもう一度抱き直す。

「っくしゅん!」

うぇ……ゴールデンレトリバーの長い毛が鼻に入った……。