古くからお世話になっている朱牡丹病院の診療室で、診療を受ける薫と、薫が逃げ出すといけないので、傍で待機する橘。それと薫の診療をするのはこの病院の院長で、小児科と外科の先生である朱牡丹先生。
内科の先生にかかれば良いのだが、この先生は雅美家が懇意にしている先生である。弟さんが脳外科の先生だとおっしゃっていたから、薫はそっちに連れていくべきだったかもしれない……。
「ただの風邪だねぇ、最近疲れてるのかな?」
「はあ……いや」
「じゃあ、いつものお薬出しとくね〜」
「え゙!? 嫌だ! 薬なんか飲みたくないっ!」
「何言ってんの〜苦くないよ? 出すのはカプセルだし」
内科の先生にかかれば良いのだが、この先生は雅美家が懇意にしている先生である。弟さんが脳外科の先生だとおっしゃっていたから、薫はそっちに連れていくべきだったかもしれない……。
「ただの風邪だねぇ、最近疲れてるのかな?」
「はあ……いや」
「じゃあ、いつものお薬出しとくね〜」
「え゙!? 嫌だ! 薬なんか飲みたくないっ!」
「何言ってんの〜苦くないよ? 出すのはカプセルだし」


