さぁ、跪いて快楽を乞え!

そう返事をし再度眠りにつこうとする薫。
このままでは埒(ラチ)が明かない、と橘は薫の頬に手を添え、薫の耳元で囁いた。

「毒リンゴでも食べましたか?」

「……んぇ?」

まだまだ寝ぼける薫の唇に自分の唇を重ねる。

「ん……んうっ!?」

目を見開いて驚く薫ににっこりと笑いかけ、一言、朝の挨拶をする。

「おはようございます」

「えっ? あ、おはよ……えーと……とりあえず近いぞ」

「何を仰いますか。私は近視ですからこれくらい近くないと見えません」

「いや、眼鏡掛けてるじゃん。しかもいくら近視でも近すぎる……」

その距離わずか10㎝。