水葉 流華は光輝の二つ下の中学生。小さい頃からよく遊んでいて、今ではもう妹の様な存在になっていた。髪の毛は茶髪で、一見オレンジ色にも見える。
すると、流華は自分の部屋の窓を開け、屋根を伝って光輝の部屋の窓まで近寄ってきた。
光輝は自然と電話を切り、流華は開けてくれと言わんばかりに窓をコンコンと叩いていた。

「はいはい…」

ガラッと窓を開けると、窓枠にもたれかかる様にしながら光輝と話し始めた。

「光輝、ちょっと家(うち)来て。」
「ん?、いいけど…」

そう返事すると、流華は再び屋根をタッタッタッと伝って部屋へと戻り、光輝も続いて流華の部屋へと入った。
部屋へ戻ると流華は窓際の机に腰を掻け、 机の上にあったパソコンを動かし始めた。

「インターネットゲーム?」
「うん…、恭介が教えてくれたんだけど。」
「恭介が!?」

俺が流華と幼なじみの様に、恭介も流華と幼なじみなのだ。
その証に、机の上の写真立てには幼き頃に三人で撮った写真と、俺達二人が高校合格祝い三人で撮った、写真があった。

「それでさ、ある程度進んだんだけど、この門の所で商品パスワードを入れてくださいってのが解んなくて。」
「あぁ、商品パスワードっつーのは大抵ぇ…」

光輝は流華からマウスを取り、もう一つサイトを開き、そのサイト内のあらゆる所を見て一つのナンバーを見つけた。
光輝は成績優秀でもあるが、こういったゲームもお手のものだ。
そして、見つけたナンバーを流華の言っていた門に入力した。

「これでよしっと♪」

すると、画面いっぱいに門の扉が現れ、ゆっくりと光を出しながら開く映像が流れた。
画面がドンドン明るくなり、その内その光は部屋を包む程に広がり光輝達二人を包んだ。