文化祭まであと3日。

学校は文化祭一色に染まった。

里央と気まずかったことも思い出す暇もなく
―私の絵の涙の跡さえ見なければ―
時間とともに準備が進んでいく。


「当日は里央は北村くんと回るの?」

「どーしよっかなぁ」

「行きたいくせにーっ。」

「決めた、誘うわ」

「決断早っ!」

「まっ、女は度胸だよ」


いつもと変わらない調子で話せた。

あの時の気まずさは
どこかへ消えていた。