東条家との、出会い。~社長室・特別編~



そんなやり取りを楽しそうに見ていた蘭ちゃんが、突然に笑い始めた。



「ふふっ…、嬉しい・・・

私どうしようもないほど、幸せです…」


ゆっくりと紡がれた偽りのナイ言葉は、また幸せを齎してくれる。




柔らかな表情をして笑う彼女に、寒さも吹き飛ぶ温かなトキが流れゆく…。




あらあら、拓海お得意のポーカーフェイスは何処へ行ったのかしら?



健斗さん譲りのブラウンの瞳で、笑みを零しちゃって・・・



…なんて、このトキだけは感情を隠す必要がナイもの。




今まで関係を気にして遠慮していた分、なおさら隠せナイわよね?



私がいなければ、このまま抱き締めたいんじゃなくて…?




どうしようもない程愛しているコト、隠せてイナイわよ・・・?