「え?マジって何が?それより、和泉君どうしたの?」

焦った表情で詰め寄る黒崎を、浅野さんは不思議そうに見ている。

「どうしたって!!何で受け取るんだよっ!!」

「え!?何でそんなに怒ってるの!?」




フッ。黒崎め。君はたった今フラれたんだ。


しめしめと黒崎を見ていると、浅野さんが僕の方に向いた。



「あ、米倉くん。こういうの、ちょうど欲しかったの」

「う、うん…どうぞ…」

ポッと頬を染める僕に、浅野さんはニコニコと話し掛けてくる。


「早速使わせてもらうね、このヒモ」


………え?ヒ、ヒモ?

「あ、浅野さん…それヒモじゃなくてミサ…」

そんな僕の声なんて浅野さんには届いてなく、ゴミ袋を置いて座り込んだ。