「よぉ、オタク!」

「超ネクラじゃん!!」


米倉卓夫―――ネクラなオタク。
名は体を表すと、クラスの皆は僕のことをそう呼ぶ。


聞こえは悪いかもしれないが、全く気にしてはいない。


ネクラ?

ふん。僕は低脳なやつらとは喋りたくないだけだ。

オタク?

ふん。僕はアニメをこよなく愛している。事実を言われたところで何のダメージもない。



「ちょっとオタク!!何このアニメの下敷き~!!」

「汚い手で触らないでくれるかな」

「なっ…!!何コイツ!!超ムカつく~~っ!!」

特に女子からはキモくてイヤな奴だと煙たがれている。


ふん!ブス共が!こっちだってお前らなんかお断りだと言いたいくらいだ!