「結衣…」

優しく、そして、熱の篭った声で呼びかけると、結衣もそれを察したのか、ピキッと体を固まらせた。

困らせるのは分かっているが、体が勝手に動いてしまう。


座ったまま結衣を抱き締め、その頬やこめかみに優しくキスを落とした。


「ちょっ…先生!?」

「大丈夫、誰も俺たちなんか見てない」


周りは皆、花火に目を奪われている……と思う。



結衣を拘束したまま、その無防備な唇を奪い、何度も何度もキスを繰り返した。


もう、花火なんて一切目に入ってないだろう。

結衣の唇から甘い吐息が漏れるたび、ますます嵌っていく。


結衣への愛しさに身を任せると、自分でも制御不能になってしまう。