それと同時に彼は立ち上がり


「ウメコ!」と私の名前を呼んだ。




「ウメコ…俺、お前のことが好きだ」



まっすぐな目。


血走っている目の奥は澄んでいる。




バカ



そんなカッコ悪い姿で言わないでよ。




私は彼に笑いかけた。



見えているはずもないのに


彼の顔も笑っているように見えた。




窓に向かう私にアキラは黙ってついていく。




私はカーテンを開けた。



部屋にまぶしい光がさす。






弘樹、私のこと想っていてくれてありがとう。



もう充分だから。




今度は自分の道を歩いて。






また



会おう。