「ねぇ、サラって生まれ変わりたいって思う?」



唐突に聞いてサラは目を瞬かせる。



「"生まれ変わる"…ですか?」


「うん…。ほら、職に就いて好成績を出した人の中で選ばれるらしいじゃん。」


「うーん…考えたことないですね…。」


「そっか。」


するとサラはこう呟いた。




「でも、私もいつかは刺激が欲しくなるかもね。」


「刺激?」



顔を上げるとサラはニコリと笑った。



「ここって平和な場所でしょ?



まさしく楽園≪ヘヴン≫



だけど、生物が一番恐れている"死"がないこの世界は刺激がないもの。



いつかは生ぬるい日々に飽きてくるだろうね。」