すると私たちはある物に目がついた。 それは重々しく佇むのは仏壇。 そこには無邪気な笑顔を見せる男の子の写真が置いてあった。 …これがアキラか。 アキラは自分の仏壇を見つめる。 「本当に死んだんだな…」 その言葉を聞いて私の心にもぽっかり穴があく。 私は…自分の仏壇なんて見たくないな…。 そこには私たちは居ないのだから…。 「数検もダメだったか…」 彼は呟く。