「アキラくんってさ…」 「アキラでいいよ」 あっ…はい。 「アキラってさ、誰に会いたいの?」 「べつに」 先ほどから顔色一つ変えないアキラ。 ポーカーフェイスって奴か。 マセガキだな。 「あっ、ここ。」 中々良い3階建ての一軒家。 アキラはインターホンを押す手を止めた。 「押さないの?」 彼は手を下げ、私を見た。 「俺たち死んでるんだよ」 …はい、そうでした。