「おい、ユキ!」


いじめっ子とも言えよう拓也が話しかけてきた。



「お前んちの親父、言ってることチンプンカンプンだぜ。


もっと子供が分かるような言い方しろよ。」


お前の文句の言い方は小学生かよ。


お前が分かるように喋ったらあかちゃんにも通じるんじゃないのか?



とにかくこいつと関わると気分が悪くなる。


「今度、お父さんに聞いてみるよ」


「おう、頼んだぜ」


正気で言っているのだろうか


僕がそんなばかげたことを父親に言うわけがない。


でも、拓也が言うことに一理ある。


僕も父さんの政治にあまりいい気分になれない。