「さっきから後ろの2人!!
 2人は廊下に立っとけ!!」

チョークを持って黒板に23歳という
嘘の年齢を書いたままあたし達を指差す。

「なんでぇ?!」

「ちぇ~…羚奈行こ?」

手を差し延べてくれた。
ここが教室であることを忘れて
その手を握ってしまった。

「叶弥ぁ~入学早々熱いぞ!?
 ヒュー ヒュー」

男子軍が一気にからかう。
その勢いに乗らなくてもいいのに
女子軍もアタシをからかう。

「羚奈おめでとぉ~~」

人の事になると何とでも言えるらしい。

「ばかっ///違うって!!」

叶弥が後ろからあたしの頭を押さえた。

「違うことねぇだろ。行くぞ」

あたしは叶弥に引っ張られながら
さっさと教室を出て行った。