佳兄の顔が、

驚きの色に染まって、

でも、優しく笑ってくれた。



そして、

ゆっくりと唇を近付けて、


「…」


二人の影は重なった。

さっきよりも、

長いよ……


い、息がーー!!!!!

自分から言っておいてなんだけど、

苦しい…!!


「ふ…ッ」


少しだけ、唇を離して、息を吸った。


……や、



佳兄は角度を変えて、もう一度私にキスをした。

そのままギュッと私を抱きしめて、

私の肩にかかった髪の毛をすいた。



「紗耶…唇、熱いね。」


唇を離し、すごく近くで呟いた。

佳兄の唇だって、熱かったのに。。


いきなり、佳兄の顔が視界から消えて、

首筋に違和感を感じた。