「店長。勝手に入んぞ。」
「おー、鈴!どーぞ」
店長とは長い付き合いなんだ。
「じゃあ、鈴先輩の顔に免じて、あたしも入りまーす!」
あたしの後に続いてカウンターの奥に入ろうとするコイツ。
…意味わかんねぇ。
「ここは関係者以外立ち入り禁止だ。
てめぇは、早くこの店から出てけ。」
「お客様。お帰り下さい。」
「えぇーひどーい…
…鈴先輩にそんなこと言われたらショックですー…」
耳障りな声。
コイツ、そんなしゃべり方したらかわいく見えるとでも思ってんのか?
…あー耳が腐る。
ひとにらみすると、福原詩織はやっと店から出ていった。
…つくづく面倒くせぇ奴だ。