あしながおにいさん

それは、なんと！
美雨からのコメントだった！

あまりの驚きに声を上げそうになってしまう。驚き・・じゃなく、嬉しさに。

「はじめまして。偶然日記検索をしていたら、びっくりしちゃいました。あの水族館、あのウミガメは、私もよ〜く知っています。先週の日曜日に、会いに行きました。水槽の前で、ず〜っとず〜っとあのウミガメを眺めてました。実は、私もあなたと同じ気持ちでいました・・これから、よろしくお願いします。」


なってこった！僕からどうやってコメントしようと思い悩んでいたら、美雨のほうから歩み寄ってくれた！

美雨も、あの場所に、あの水槽の前にいたなんて。

僕は興奮のあまり、そのコメントを読みながら部屋中を歩き回っていた。今は午後2時半。彼女は今日仕事は休みなのかな。

それとも、花屋さんだったよな、休憩中かな。


さまざまな思いが僕の想像をかきたてた。


こうして、僕と美雨は出会った。

じめじめした雨の日曜日。

取り残され、くたびれた僕に優しい雨が降り注いだ・・。