「嘘…」 「嘘じゃない。ずっと好きだった」 生き物は全て虚像。 現実は現実じゃない。 ずっとそう思っていた。 あの頃の俺は一体何を求めていたのだろうか。 愛のない行為を繰り返して自分の気持ちを偽って、 何を得られたのだろうか。 “それは逃げだよ” マドカの言う通り、それは「逃げ」だ。 俺は現実から…自分の気持ちから逃げていたんだ。