「お前…こいつを…殺すのか…?」 その声は さっきの君とは似ても似つかない 低い男の声だった―― さっきとはちがい灰色に近い髪と瞳をしていた… そいつはゴムで髪を一つに結い上げると こちらをキッと睨んできた その瞳は獣のような瞳だった 「もう一度きく お前はこいつの敵か?」 どういう事だ…? さっきと全く違う… 違いすぎる もしかしてこいつ… 多重人格?――