あたしの風をあなたに…


「芝崎先生の話によると、ご両親は彼女をプロの演奏家にするつもりでそれ相応の学校に入れたのに、
彼女…、桜倉さんは今この学校にいる。
それが気に入らないみたいで元の学校に戻そうとしているんだ」

「なっっ!」

澪が戻ってこない?

「ダメだそれは!!」

澪はこの学校に必要なんだ!絶対そんなことはさせない

「そんなこと言ったって2週間たっても彼女は戻ってこない…これが答えなんじゃないのか?」

確かにオレの知ってる彼女は自分の意見は絶対に言う。

「オレ、澪を連れ戻してくる」

「は?あ、コータ!!」

部長に呼びとめられたがオレは足を止めず走り出した。


「芝崎!」

「何だ瀬戸?」

パソコンに何かを打ち込みながら芝崎は答える

「澪の家に行きたいんだ!
頼む住所を教えてくれ!」

芝崎の文章を打ち込む手が止まる
「桜倉に会いに行くのか?」
「ああ!だから」

「無理だな」

「あ゛?何で!?」

「個人情報流出とか、オレの首が飛ぶ」

「ふざけんな、何が個人情報流出だよ」

「いや、マジだから。これだけは勘弁」

一気に力が抜けた。

住所を教えてもらえない。これで澪に会える可能性がなくなってしまった
なんでこんなことになっちまったんだよ…

「いや、でも…」

芝崎の声にオレは顔をあげた