成人しちゃっていいんですか

あたしはどうしたらいいの?


「…ママっ…」


泣きたくなって、あたしは呟いた。


「………」


彼には聞こえていなかった。

彼はあたしがちらりと視線を変えても。
彼の方は別の方向をみていた。
だけどそれがなんなのかあたしは。

気付いてしまった。


それと同時に後悔が押し寄せる。



なんであの時あんな子に見られちゃったんだろうって。



どうして知らないって言えなかったんだって。




「痛いことはしない?」

先手とばかりにあたしが言うと。



彼は笑った。