成人しちゃっていいんですか

「陸!?」
「なに!?あとさ」

謝ろうとする陸に微笑んであたしは指を指した。

陸はゆっくりと伸ばした指の先へと視線を変え、表情が一転した。

「なんでいるんだよ」

陸の声に周囲にいた生徒も振り向き、呼ばれた相手は両手を広げて微笑んだ。




「先生～」

皆は先生へ囲むように集まり、陸は唖然としていた。

「表情だいぶ変わったよな」
「一哉っまあ陸も素直になったからね」

談話してる隣りで夏海は陸の顔を覗いた。

「そう言われてますが本人的にはどう思いますか!?」

マイクのように手を伸ばす夏海へ陸はあたし達の顔を眺めて言った。

「いやですねぇ」