成人しちゃっていいんですか

「陸は!!」

「ん?どうかした?」

「なんでもありません…」

(言える訳ないじゃない)

溜め息を吐いてあたしは陸と運転手の…あれ名前なんだっけ?

そうだ。

ずっと陸や一哉のことでいっぱいだったから、あたし聞けてないんだ。



「ごめんなさい」



あたしは気付いたら謝っていた。
なんでか涙が溢れて頬を擦って。

擦って。


「どうした」

陸の優しい問い掛けにあたしは崩れ落ちた。