成人しちゃっていいんですか

彼の荷物を彼の運転手でもある男が全てを運んだ、あたしは手伝おうと足を止めると彼の気紛れで。

　むぎゅ

「いたっ！」

「少し膨らんだんじゃないかな」

「スケベっ！！」

胸元を押さえてあたしは。い～、と、歯を食いしばった。

それを横に並ぶ彼は恥ずかしそうに瞬きして扉が開くのを待っていた。



あたしと彼はあたしの一方的な思いを綴り、彼はそれをなんとなくで答えてる。



あたしは彼が不良だって大好きなのに。

利用されたのが計算でも運命に変えるつもりで彼に惚れたのに。

彼は未だに本気になってくれない。


それはあたしが頼むとキスも何にもしてくれない所からくる不安。

彼は相変わらずだ。



「化粧落としたら隣りに座るよ」
「やだよ！…っ」
「そんな顔でみるなって？でもマヤは随分と表情読むようになったね」
「“俺の牲だね”とか‥言わないでよ！？」

「言われちゃった…」