成人しちゃっていいんですか

 むずっ


「起きた?」

「………」

「………?………よかったまだ…」



彼はまだ起きる様子はなくて、あたしはほっと胸を撫で下ろした。



彼はあたしの夢を知ってたらしい。


あたしが先生になりたいっていう夢を。



 ぎゅっ



「…スキだよ………」



「………」

「………」

眠る彼に呟いてあたしは静かに涙を流した。