1年は俺を含めて6人。

クラス順に自己紹介が進んでるから、3番目が俺の番。



「1年3組、小野寺翔です。よろしくお願いします!」

「キミが小野寺翔かー!」



俺の自己紹介のあと、間髪いれずに部長が言った。



「え、はい…そうですけど…」

「確かにカッコいいわ。」


ん?どういうことだ?


「あぁ、ごめんごめん。次の人、どうぞー。」


よくわからないが、もうそのことには触れるなということなんだろうか。
部長が無理やり次の人に回すから、俺はなんにも言えなくなってしまった。



その後に3人、1年の自己紹介が終わると部長が前に立つ。


「6人かー。うん。まぁまぁかな!オレらは成績でみると弱小だけど、部活はしっかりやるからな!サボりたいとか思ってる奴がいたら、さっさと辞めてもらうことになるから、そこんとこちゃんと理解しといてな」


…確かに、清架高校バスケ部は弱い。

まず人数も少ないし、経歴もあまりない。
だからなのか、自然と中学で目立ってた選手は他の強豪校に行っちゃうんだ。



「よし!じゃー取りあえず、交流会ってことで明日の放課後お花見に行くからそのつもりで。あー…と、顧問からなんかある?なーいよね?うん。ないっ! はい、ではーこれでー…」


「いやいやいや。ちょっと待とうよ。一応さ、オレにも喋らして。」


「はい却下ー。じゃー…」


「却下じゃなーい。オレ、顧問の矢嶋司です!1年生ようこそ!これからよろしくな!」



テンションたけー…てか、若くね?
まぁ、面白そうな人でよかったかな。