「…悔しかったら、上にいけ、ユキ」 桑田さんがいつだったか俺にそう言った。 希望を失いかけた俺の、唯一の救いだった言葉。俺に目標をくれた桑田さんの言葉。 その目標を達成するまで、俺は後ろを振り返らないと決めたんだ。 あの日のことを、カオリを、全てを、封印した。