ユキさんが私の手から写真立てを取った。 懐かしそうに、けれどどこか寂しそうにその写真を見つめるユキさんに、確信した。 この人が、写真の中で明るく笑ってユキさんと一緒に写っている人が、『カオリさん』なのだと。 ユキさんの、昔の彼女なのだと。 「……この人が『カオリさん』ですか?」 「…あぁ。 やっぱり、昴や巧と、カオリの話してたんだな」