【完】キスミーアゲイン



「ほら、お前も俺にどきっとしたんだろ?」

「!!!」


じ、自分で言っちゃうんだ…!

自分で言っても自意識過剰だと言い返せないくらい、カッコイイのは事実。


…なんか悔しい。




ちょっとふてくされつつ窓の外に視線をやると、どこかのマンションの駐車場に着いたようだった。

ぎし、と自分が座っている助手席が揺れて、車内の方に視線を戻すと、ユキさんが手をかけて、後ろを向きながら車をバックで駐車してる最中だった。


はだけたシャツからユキさんの肌がちらりと顔をのぞかせていて、思わず視線をそらした。

…男の人なのになんて色気…!