お父さんが来る前に先にプレゼント交換することになった。

 まさおから言ったのではなくまさおのプレゼントを早くもらいたいお母さんがねだったのだ。

『だってお母さんからのプレゼント、包みで隠しきれなくてバレバレじゃない!』

 まさおへのプレゼントはボーナスで買った流行りの自転車。

 期待に胸がはち切れそうなお母さんは目を閉じて両手を前に捧げる。

 手に載った物の感触は丸めた画用紙。

 まさおの得意な絵ね!

そして、まさおは魔法のことばを唱えた。

『お母さん、ぼくを産んでくれてありがとう』