女王様はメイド様?!①【完】


「おい。帰るぞ」


あたしが頭の中であたし数名と会議をしている間にいつの間にか奴は靴を履き替えていた。


「わかったわよ。帰ればいいんでしょ」


奴に少しも隙を見せまいと冷静なあたしで勝負っ




なぜか奴はあたしの手を握って歩き出した。



……………。



手つなぐ意味がわからないんですけど!


でもあえて口には出さなかった。



どうせなんかまた言われて引き下がるのがオチだから


とことこと、通いなれた道をふたりで下校。


ちらほらとウチの高校の生徒がいて

「あのふたりって付き合ってるのかな」

とか

「美男美女だね~」

とか

「あたし翔様に告ろーとおもったのにぃ」


「でもお似合いだから許すっっ♡」


とヒソヒソいいながら振り向いて話ているのが
聞こえてきた。


ヒソヒソ言ってるつもりかなんなのか知らないけど、
思いっきり聞こえてるよ?



お似合いだから許すとか…

言われて嫌なわけない。

だって奴は”顔は”いいからね。

誰だって嬉しいとおもう。


でも



主人とメイドの関係は願い下げだぁ!!!!!