女王様はメイド様?!①【完】

「ぁりがとう」

すっかり気が縮んでしまったあたしは
まともにお礼をいうことができなかった。


ほんっとタイミングわるいな、自分。


「どこに持ってくの?」


「資料室…」


「そっじゃあ、おれもってくからいいよ」



そういって輝君はあたしから資料を取ろうとする。

でもあたしがまかされたから

あたしがやらないと。


「いいよ。頼まれたのあたしだから」


「いいの。
女の子にこんな重いものもたせたら男が廃る」

そう真面目な顔でいわれた。


じゃあコバ先は男が廃ってんだね。


あたしはしかたなく

輝くんに持ってもらうことにした。


女の子に…って…


あたしを女の子扱いしてくれた輝くん

に不覚にもドキっとしてしまった。