日が暮れ始め、帰る人が多くなりだした。



「まだいるか?夜に花火あるらしいけど…。」

「ううん。もういいよ。」

「そ。」



俺的まだいてもよかったけど…。



「あのねっ…稜君!!」

「……?」

「あたし…稜君が好きです…。」

「へっ…?」

「好きなの……。」


「…………」

「稜君が好きなの……。」



そう言われて、俺は何も言えなかった。



俺を好き…?



コイツが…?



「いいんです。ただの片思いでも…。ただ言いたくて…。」

「…………」



たった好きという2文字が俺の中で響いて…。




高校2年の夏、何かが変わる予感がした。