笑ってるわたしを見た蒼ちゃんは、



「やっぱり日菜は変わってないな……だから」



さっきの彼氏だって、日菜のことが好きなんだろ?



こう付け加えてにっと笑ってみせた。



それを見たらなんか、さっきまでの寂しいのとか不安とかがすーっと消えて胸が少し軽くなる。



そうだよ。
あの時の一ヶ月を経て、それでも善雅くんはわたしを選んでくれたんだ。



「ほら、惚けてないで行こう。葉琉日が土産待ってるぞ」


「うんっ」



手招きする蒼ちゃんに駆け寄りながら、にっと笑みを返した。



……後でメール送ろう。
そしたらきっと、少しでも繋がってるって思えるから。




そう思って送ったメールが返って来なかったら、寂しさって倍増するんだ……。



いつまでも鳴らない携帯を見つめながら、募った不安で泣きたくなった。




……どうしてこんなに不安になるんだろう。



答えの出ない不安が頭をひたすら駆け巡っていた。