「だから、これは本物!

 信用しない人間は邪魔だからどっか行ってくれよ!」

 「いや!
 俺はこんなインチキな商売見逃せないねえ」

 「だから、これはハッピーな像の本物だって!
 偽物なら3000円で売っちゃうよ」

 「そうですよねえ」

 「おい、騙されるなって」
 「だから、あんたは関係ないんだから、
どっか行ってくれよ!」

 「俺はインチキは許せねえって言ってんだろう」

 「お二人とも喧嘩しないでくださいよ。
 どうでしょう。
 その像が本物だってことを証明してもらうというのは?」

 「おお、それなら俺は納得するぜ」

 「うーん、そうしたいが無理だな」
 「ほら!偽物じゃないか」

 「だから、本物は本物。
 でも、それを証明するにはだなあ、買ってもらわないとなあ」

 「だから、偽物だからだろう!」

 「違うんだよ!
 この像を渡したら、受け取った奴がハッピーになってだなあ...。
 うーん。
 もう今日はあきらめるよ」

 「待った!
 俺がその像!5万円で貰った」

 3人のやりとりを見ていたもう一人の男が
1万円札5枚を出して、そう言った。