「そうやって、自分のことを卑下しちゃだめ」
「ひぇ…?」
真面目な顔でそう言った先生は、今度は柔らかい笑みを浮かばせる。
「みいは、十分素敵な女の子だよ?それなのに、自分のことを"なんか"なんて、言ったらもったいない」
もっと、自信を持ってもいいんだよ?
そう付け加えた先生はやっと、頬をつねってた手を離してくれた。
「ちょっと、赤くなっちゃった。ごめん、痛かったよね」
優しく労る手に触れられると、そんな事どうでもよくなる。
ああ、先生―……、
「わたし、先生とお食事ご一緒したいですっ…」
先生は、罪な人です。
「こちらこそ、喜んで。じゃあ、8時に駅前の噴水前に迎えに行くからお召かしして待っててね」
「は、はい…!」
「…俺をユウワク、しない程度にね?」
「!!」
ユ、ユウワクだなんて…!!
そんな、わたしがユウワクしたら、先生はノってくれるんですか?
期待、しちゃっていいんですか―…?


